会計士の気まぐれ日記

ビジネスに関する有益な情報をお届けします。たまに思ったことを徒然なるままに書きます。

マクロな視点を持つ重要性

今日はクリスマスですが、日経平均が1,000円以上下落し、ついに20,000円を割る結果となりました。投資家の間では「2019年はネガティブな相場になるのでは」といった悲観的な声が様々なところで上がっています。

何がこのような暴落を引き起こしたのでしょうか?

米中の貿易戦争?

FRBによる利上げ?

パウエル議長解任の検討?

 

このように色々考えているなかで改めて思ったことが、「マクロな視点でものごとを考えることが非常に重要」だということです。来年から、企業の財務分析に重点を置いた記事をお届けするブログを開設しようと考えているのですが、「どうすれば、投資家の方々に有用な情報を届けられるだろうか?」ということを考えれば考えるほど、「一企業の財務諸表」というミクロの情報だけでなくマクロの情報も織り交ぜて分析しないと意味がないという結論にたどり着きます。

 

マクロな視点とは?

そもそも、ここでいう「マクロ」って何なんでしょう?

様々な考え方ができると思いますが、例えば以下のようなものが挙げられます。

 

・世界の経済情勢(e.g.米中の貿易戦争がどのような影響を及ぼすのか?)

・日本という国の経済(e.g.日本は歳入を何にどれくらい使っていて、財政状態はどうなっているのか?)

・日本の政策(e.g.消費税増税や軽減税率措置は正しい意思決定なのか?)

・海外の政策(e.g.フランスで暴動が起きたのはなぜなのか?)

 

「マクロな視点を持つ」って、言葉にするのはホント簡単なのですが、そもそも対象となる物事の規模が大きすぎてどうしても漠然としてしまうので、精一杯考えても自分のなかで結論を得るのは難しいしなかなか考える気力すら起こりません。自分の身にいますぐ直結するわけでもないですしね。

なので、実際こんなことを考えている日本人もそこまで多くはいないと思います。特に、年齢が若ければ若いほど。

 

ただ個人的には、マクロの視点を持って今の世界(少なくとも日本)について考える癖を少しでもつけることってめちゃくちゃ重要だと思います。理由は、大きく2つあります。

 

自分の身を守るため

私は、人が現状の生活に不満を抱く最も大きな要因は「金銭面での困窮」であると思っています。もちろんこれだけではないのは確かで、金銭的に満たされていたとしても虚無感に苛まれたり資産を失う恐怖感が押し寄せてきたりと、何かしら生活に不満が生じることはあると思います。ただ、やはり多くの人が抱く日頃の悩みは、「給料がもっと高ければなあ〜」とか、「今月もカード使いすぎたな〜」とかの何かしら金銭に絡むものだと思います。

 

では、「なぜ給料が上がらないのか?」とかを真剣に考えたことはあるでしょうか?

 

少し具体的な話をすると、日本は今、サラリーマンからお金を吸い取る方針を採っています。社会保険料の料率がしれっと引き上げられたり、給与所得控除の金額が削られたりすることにより、額面が増えても手取りはあまり増えないという状況が続いているのです。

しかし、サラリーマンは基本的に勤め先の会社が給与からの天引きという形で社会保険料も税金も払ってくれるので、なんとなく「あれ、昇給したのに手取りあんま増えてないな〜」等の感情を抱くことはあれど、真剣に「なぜ額面が増えても手取りは増えないのか」ということを考える人は、確定申告を行なっている人と比べて相対的に少なくなります。国は、そこをうまく突いているといっても過言ではありません。

 

じゃあ、なぜこのように給料から保険料や税金が多くとられてしまうのか?

超高齢社会に差し掛かっている日本は、そこまでしないといけない程に財政が危ないのか?

会社に対して課せられる法人税も同様に負担が増え続けているのか?

 

こういうことを考えるのも「マクロな視点を持つ」ことだと思います。

橘玲氏の「黄金の羽根の広い方」という本では、社会的制度の歪みを利用することによって富を築くことができるといったことが紹介されています。

https://www.amazon.co.jp/お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015-知的人生設計のすすめ-橘-玲/dp/434402642X

 

例えば先ほどの例にも関連しますが、日本はサラリーマンに対して課税を強化している一方で、法人税は比較的優遇されていると言えます。

経費の損金算入についても他国と比較したら自由度が高いと言われているし、どれだけ儲けようと税率は一定です。様々な中小企業の優遇制度もあります。これも制度の歪みのひとつと言えますすが、こういう税制ひとつをとっても、知っているか知らないかで今後の人生に大きく影響を与えることになろうかと思います。

 

また、株式や不動産に投資するにしても、「投資対象を日本だけに絞っていても大丈夫か?」とか「海外にもっと投資に適した国があるのではないか?」等を考える際にも、日頃からマクロな視点を持って考えているかどうかが投資判断に大きく影響を与えると思います。まあ将来どうなるかどうかを言い当てることは誰にもできないんですけどね。それでも、(長期投資であればあるほど)現状の経済情勢等について正確に把握していることは適切な投資判断を行うために必要なことだと思います。

 

このように、仕事や投資という観点から経済面において自分の身を守るためにも、世の中の制度や流れを知るためのマクロな視点を持つことが重要だと思うのです。 

 

国を守るため

何をまたたいそうな・・・という声が聞こえてきそうですが笑、これは結構真剣に思っています。

一つ目の、「自分を守るため」という考え方は、別にそれぞれ人の勝手なので全く押し付けようという気持ちはないのですが、こっちの「国を守るため」という考え方に立った場合、日本人である全ての人に「みんな真剣に考えよ!!」と言いたくなります。

なぜかと言うと、日本は自分のような若い層を中心に政治に関心を持っている人が少ないと思うからです。そんなことない!って言う人もいるかもしれませんが、自分の関わる同年代で政治について関心を持っている人は非常に少ないという感覚です(感覚でモノを言うのはよくないですが。。)。

 

こんなに給料も物価も上がっていない中でなぜ消費税を上げる必要があるのだろうか?

なぜSNSでは「おかしい」という声が溢れているにも関わらず国はその方向へ動いてしまうのか?

社会保険料の負担が大きいからというのはわかるけど、この相場が不安視されている中で引き上げてしまうとより一層消費が冷え込んで、いよいよ本格的な不景気に差し掛かってしまうのではないか?

 

こういうことを突き詰めて考えてみると、「自分の意見」というものが出てきます。みんなの意見が一致するはずなどありませんが、そうやって自分の意見を持った人が増えることで「建設的な議論」ができるようになり、それこそが民主主義の本来あるべき姿だと思うのです。

 

人間が持つ認知バイアスの中に、「正常性バイアス」というものがあります。

正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。社会心理学災害心理学などで使用されている心理学用語で[1]、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。

自然災害火事事故事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい[2]、都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる[3][2][4]

国の政治・経済についても、この正常性バイアスというものは大いに働くものであると思います。

仮にここから不景気に差し掛かったとしても、「日本の偉い人たちがなんとかしてくれるだろう」とか「日本という国が後進国になることはないだろう」とどうしても思ってしまいがちです。だけど、多くの人がこういう意識のもとで政治・経済といったマクロなことについて関心を失ってしまうと、国として結構やばい状態(e.g.国債金利の急上昇、外国企業による日本企業の買収勃発等)になることだってありえないことではないと思うんですよね。

だから、自分の国を守るためにも、(これは自戒の念も込めて言いますが)少しでも多くの人がマクロな視点を持って世界で起きている色々なことを真剣に考えるようになればなあと、思っています。

 

もちろん、政治・経済について関心がない人が増えてしまう古いシステムにも大きな問題があるとは思いますけどね。

例えば、個人的にまずは選挙の方法は変えるべきだと思います。

若い人が選挙に行かない最大の理由が、「投票場まで行くのがめんどくさいから」だと考えられますが、例えばTwitterやYoutube等のアンケート形式を認めたり、日本国民が所有するスマホに政府公認の選挙アプリがデフォルトでインストールされるようにしたりといった投票方法も導入すれば、投票する若者も確実に増えるし、「投票するのであればちょっとは考えてみようか」と思う人も増えるはずです。

 

あと、議員の人と直接交流できるようなSNSを作るとかもアリじゃないかと。

若い人たちが政治に関心を持たない大きな理由のひとつとして、「考えたところで民意が反映されないから」というものが挙げられます。

今時、若い人が選挙演説をしている人に向かって「これを変えてほしいです!」「この政策はおかしいと思います!」なんて言う人いないですよね。これだけネット社会が発達しているのであれば、うまくそれを利用して民意を少しでも多く取り入れやすくする方法もそろそろ導入されていっていいのではないでしょうか。

755みたいな感じで、議員の人たちに質問したり、意見をぶつけたりできるオープンな交流サイトやアプリがあれば、かなり民意、それもこれからの日本を担っていく世代の民意が得られやすくなるような気がします。(まあ、訳わからない誹謗中傷を浴びせる輩も間違いなく出てくるので、色々簡単ではないとは思いますが。。。)

いずれにせよ、平日昼間の電話調査をもって世論調査とするみたいな時代は終わっているということは確かですよね。

  

ということで、話がいろんな方向に逸れてしまった感は否めませんが、とにかく「マクロな視点を持つということが重要」だということが伝えたかったということです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございました。